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HWE PUZZLE

Fortmareiがデザインを担当したHWEの軽商用EV「PUZZLE」がTokyo Mobility Show 2023で発表されました。PUZZLEは従来の商用車の役割を超え、今までにない追加機能によって日常生活や災害時に社会をサポートすべく、HW ELECTROの3つのコアバリュー「サステナビリティ」「コネクティビティ」「社会貢献」を具現化したコンセプトカーです。市販バージョンは2025年の発売を予定しています。

PUZZLEは車のオーナーやドライバーだけでなく、車の周りにいるすべての人のためにデザインされています。

PUZZLEはすべての人がアクセス可能なACコンセント、USBポート、Wi-fiインターネット接続、緊急用ツールを備えており、ルーフに設置されたソーラーパネルにより、長時間の停電時でも、それらの機能はサポートされています。-救急箱やバール(被災地で瓦礫を撤去するための主要な道具)などの緊急用ツールは、日本防災教育振興中央会とのコラボレーションにより厳選されました-

他のHWE車両と同様に、PUZZLEはMyHWEアプリを通じてHWEのプラットフォームサービスに接続されており、災害対応をさらに強化するだけでなく、配送サービスや貨物管理を最適化します。

私たちはこれらの社会貢献のための機能を追加しながら、車両の価格を手頃に抑える必要がありました。そこで私たちは独自のデザイン手法「パズル・デザイン・アプローチ」を開発しデザインを進めていきました。この手法によって車両の各パーツを劇的に単純化し、繰り返し利用することで、製造工程はより持続可能で、より低コストとなり、追加機能のための余地を残すことが可能となりました。

部品の単純化と共通パーツの実現は、4つの原理「フラット」「フラッシュ」「エッジトゥエッジ」「90度45度」を適用することによって行われていきました。「形が機能に従う」のではなく「機能そのものが形である」というアプローチはこのデザイン手法の核となる考え方です。

これら4つの原理に従ってデザインされた広い荷室スペースは、軽自動車の規格寸法を最大限活用し、無駄のない効率的な荷物の積み込みを可能にします。また内装のダッシュボード、ドアトリムはフラット面がピンボード機能を有しており、必要な機能を必要な場所に必要な個数だけ配置することができ、荷物のシームレスな移動を可能にします。これも無駄をなくしコストを削減する取り組みの一つです。

PUZZLEは独自のデザイン手法によって獲得したユニークでシンプルな外観と、ELEMOから引き継いだ親しみやすい表情とが融合し、すべての人と社会に貢献する軽商用EVとして完成されました。

 

HW ELECTROは、「環境問題」と「社会貢献」の視点から「人に、社会に、不可欠なピースであるために」をコンセプトに、次世代の多用途商用EV「ELEMOシリーズ」の車両の開発・製造と販売を行うファブレスメーカーで、2021年4月に国内で初めて輸入小型EV商用車としてナンバーを取得しました。2021年7月24日より「ELEMO」(エレモ)、11月20日より「ELEMO-K」(エレモ-ケイ)の販売を開始し、2023年秋には中型バン「ELEMO-L」 (エレモ-エル)が販売開始されます。

Apollo G2J

Fortmareiがデザイン・クリエイティブディレクションを担当したApollo Future Mobility Groupのエンジニアリングプロトタイプ「G2J」が発表されました。 G2Jはドイツで開発され、AFMGのグループ会社であるGLMのエンジニアリングとパワートレイン開発の専門知識を活用し、2年以上にわたって開発が行われてきました。

G2Jは走行可能なエンジニアリングプロトタイプで、AFMGの将来のEVスポーツカーラインナップの基盤となるパワートレイン、コネクティビティ、デジタルエコシステムの主要技術の改良と検証のための高度なテストを行うべく開発されました。車両の研究開発プロセスはAFMGグループの将来のEVスポーツカー製品を支えるもので、GLMのEVプラットフォームが採用されています。また最先端の軽量複合材を使用したクルマづくりへの長期的なコミットメントを達成するため、開発プログラムにはカーボンファイバー構造の高度なテストが組み込まれており、AFMGの将来のエンジニアリングの方向性を示唆するものです。

ハイパフォーマンスカーらしい官能的で有機的な美しさと、設計哲学が反映された幾何学的でハイテクなディテールを高次元で融合させることをG2Jのデザイン言語に設定し、デザイン開発がスタートしました。アポロのハイパーカーのDNAを受け継ぎながらも、日常の移動手段の領域へも踏み込んでいくAFMGが描く将来のデザインのヒントを示唆しています。

G2Jのエクステリアを構成するキャラクターラインはエアインテーク周りにのみ論理的に配置されています。それらのラインの間に生まれる面の動きは、ドラマチックなアポロの世界観をより有機的に表現。様々な技術的なテストを想定されたテクノロジーショーケースらしく、最先端のエンジニアリングと刺激的なデザインのバランスを保ちながら表現されています。面構成を考える上ではシャットラインの配置も重要な要素であり、唐突に面の流れを分断することを避けながらデザインしました。それらの目立つラインを利用して面の動きを考え、シャットラインがあるからこそ成立するデザインとしてまとめ上げています。特に跳ね上げ式のドアが開いたときにはシンプルなボディと対照的に、ドラマチックで美しいドアの造形が際立つように工夫を取り入れています。
インテリアデザインも曲線美とハイテクの融合というデザイン言語が出発点となっています。ステアリングやディスプレイ、エアコンの吹き出し口やスイッチなどの機能部品は幾何学的なデザインでまとめ上げ、それらをつなぐ大きな面にはドラマチックな動きを与えながらデザインすることを目指しました。一見するとユニークなダッシュボードの形状も、面の流れの方向を転換したり不必要なキャラクターラインを配置せずに、必要最低限のハイテク要素をピュアに繋ぐ面で構成しています。ダッシュボードやアームレストなどがシンプルなデザインのカーボンバスタブに浮いたように配置されることで、ハイパフォーマンスカーらしい軽さの表現にも寄与しています。カラーマテリアルデザインにおいても、クラフトマンシップを感じさせるディテールをハイテク素材の中にちりばめることで、自動車の歴史に敬意を表しつつ、未来的な内装空間にまとめ上げています。

AKXY2

Fortmareiがデザインを担当した旭化成株式会社のAKXY2が発表されました。

AKXY2のデザインは『3つのS』をより直感的に具現化する試みから始まりました。循環や自然のサイクルを象徴した「輪」のモチーフは「サステナビリティ」「環境との共生」を表現し、第一弾のAKXYから受け継ぐ面や線の出発点です。フロント、リアの表情はもちろん、バスタブやエクステリア、キャノピーに至るまで、AKXY2を構成する全ての主なデザイン要素はこの「輪」から展開しています。そして、この輪を効果的に用いることで、移動体としての魅力的で伸びやかな形の中に、親しみやすさを付加しています。

アルミペーストのシルバー塗装によって、柔らかな面の陰影を強調して見せながら、先進的で中性的なエクステリアを表現しました。われわれが考える未来では、人々のくらしが移動空間でもシームレスに繋がっています。静的な生活が移動によって分断されないように、AKXY2のバスタブにマグネットグリッドと壁面スリットをデザインしています。これらには椅子やテーブルなどさまざまなプロダクトを取り付けることで内装空間をパーソナライズしたり、スリット内には空調設備やセンサーなどを搭載することもできます。また内装のパーソナルな空間は段階的に緩やかに拡大されるように、さまざまな要素を効果的に配置してデザインしています。

エクステリアとは対照的にインテリアのカラーリングはカラフルで個性的にまとめました。さまざまな色のファブリックやサステナブル素材を採用することで、ダイバーシティな時代を象徴する内装空間としています。バスタブの外側にはウッドデッキ、車両の前後端には腰掛けを配置し、キャノピーが垂直に開閉することで360度、内と外の両方からさまざまな使い方が出来ます。

AKXY2が、静的、動的な生活を繋ぐ存在として社会に存在し、内と外の境界をぼかしながら人々のくらしを豊かにできるように。そして長く愛されるように思いを込めてデザインしました。

GLM Mobility Scooter

Fortmareiがデザインを担当したGLM株式会社のシニアカーコンセプトが発表されました。

シニア世代の自動車との付き合い方が社会テーマとして度々取り上げられている昨今においても、自動車とシニアカーが同一線上で語られることはほとんどないように思います。「かっこいい」や「かわいい」など様々な選択肢がある自動車ですが、シニアカーにおいては、味気のない選択肢しかないようにも感じています。このプロジェクトでは、ただの高齢者のための乗り物ではなく、自動車免許を返納してでも乗り変えたくなるシニアカーをコンセプトにデザインを進めていきました。

このプロジェクトのデザインテーマは「究極に優しい形」です。そのデザインアプローチには、優しい形「球」をインスピレーションにスケッチで形を展開していきながら、現代の自動車のトレンドや未来的なデザイン思考をふんだんに取り入れています。デザインテーマを「球」にすることで、乗り手にも歩行者にも優しい雰囲気と、他とは違う前衛的な雰囲気との相反する二つの要素を共存させることにも注力しています。これにより、優しさを前面に押し出した雰囲気や、やんちゃな雰囲気など、同じ形状でもカラーリングによって全く違うキャラクターを表現するにも寄与しています。

このシニアカーが「シニア」という垣根を越えて、若い世代にも乗りたいと思っていただけるものになれば、という視点を絶えず持ちながらデザインを進めていきました。この思いこそが、自動車とシニアカーとを同一線上で考えるきっかけとなるデザインのキーワードだと考えています。

 

Moeye

 

Fortmareiがデザイン・クリエイティブディレクションを担当した京セラのコンセプトカー「Moeye(モアイ)」が2020929日に発表されました。

Moeyeには人間の視覚・触覚・聴覚・嗅覚を楽しませる京セラ独自の各種デバイスを数多く搭載し、安全性とエンターテインメント性の両方を兼ね備えた車に仕上げられています。また、独自の光学迷彩技術を用いてコクピットの一部を透明化しドライバーの視野を広げることを可能にしています。

Moeyeのデザインテーマは「時間」です。このコンセプトカーでは「伝統」から京セラの描く「自動車の未来」まで自動車の歴史を駆け抜けるような体験を提供できるようデザインをしました。外装はクラシックカーを意識した面構成で全体のプロポーションをまとめながら、灯火器類やドアミラーなどの外装のディテールやドアラインを含む細部の処理は幾何学的な造形により未来を感じさせます。

また最先端技術を取り入れた内装は、新しい形に落とし込みながらも古き良き時代のクラフトマンシップを思い出させるような温かみのあるテクスチャを融合させました。着座すると目に飛び込んでくるコックピットのデザインは、リアルバーチャルを体験するに相応しい未来感あるミニマルなデザインで仕上げました。展示会では実際に体験者が、自動車を外から見るドアを開ける乗り込むそして最後に車内でデモを体験、という一連の流れの中で、形のデザインだけでなく素材をも通して自動車の伝統から未来を五感によって感じることができます。

京セラの第一弾のコンセプトカープロジェクトはトミーカイラZZをベースとしたコンセプトカーで、石丸がGLM株式会社チーフデザイナー時代にデザインを手がけたプロジェクトでした。今回発表する第二弾では、フルスクラッチでの開発により京セラの描く未来の自動車をより鮮明に表現しています。

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