Fortmareiがデザインを担当した旭化成株式会社のAKXY2が発表されました。

AKXY2のデザインは『3つのS』をより直感的に具現化する試みから始まりました。循環や自然のサイクルを象徴した「輪」のモチーフは「サステナビリティ」「環境との共生」を表現し、第一弾のAKXYから受け継ぐ面や線の出発点です。フロント、リアの表情はもちろん、バスタブやエクステリア、キャノピーに至るまで、AKXY2を構成する全ての主なデザイン要素はこの「輪」から展開しています。そして、この輪を効果的に用いることで、移動体としての魅力的で伸びやかな形の中に、親しみやすさを付加しています。

アルミペーストのシルバー塗装によって、柔らかな面の陰影を強調して見せながら、先進的で中性的なエクステリアを表現しました。われわれが考える未来では、人々のくらしが移動空間でもシームレスに繋がっています。静的な生活が移動によって分断されないように、AKXY2のバスタブにマグネットグリッドと壁面スリットをデザインしています。これらには椅子やテーブルなどさまざまなプロダクトを取り付けることで内装空間をパーソナライズしたり、スリット内には空調設備やセンサーなどを搭載することもできます。また内装のパーソナルな空間は段階的に緩やかに拡大されるように、さまざまな要素を効果的に配置してデザインしています。

エクステリアとは対照的にインテリアのカラーリングはカラフルで個性的にまとめました。さまざまな色のファブリックやサステナブル素材を採用することで、ダイバーシティな時代を象徴する内装空間としています。バスタブの外側にはウッドデッキ、車両の前後端には腰掛けを配置し、キャノピーが垂直に開閉することで360度、内と外の両方からさまざまな使い方が出来ます。

AKXY2が、静的、動的な生活を繋ぐ存在として社会に存在し、内と外の境界をぼかしながら人々のくらしを豊かにできるように。そして長く愛されるように思いを込めてデザインしました。